高校在学中にりぼん新人漫画賞佳作を受賞 。(15歳でした)
その年は、入選とか、準入選とかのずば抜けた作品がなく、
5人の枠の「佳作」に8人ねじこんでもらったうちのひとりでした・・・。
授賞式のため、父と一緒に初めて訪れた東京。
銀座の歩行者天国を散歩し、映画か何かのプロモーションをやっていた、
松阪慶子さんと、中田良子さんの美しさに、
おお。。。本物の女優さんだ!!さすが東京!
とおのぼりさんモード全開。
以来、りぼん・コーラス・YOUと、
少女・女性漫画誌街道一直線で作品を描いてまいりました。
短大で大分にいた2年間以外は、ずっと福岡県の地元に住んでます。
ちなみに大分芸術短期大学デザイン科卒。
1年生のときに「小麦畑の三等星」という初の連載を始め、
ボロボロの(冬にはガラス窓の内側に粉雪が・・・)
果てしなく昭和的な寮の一室で、もくもくと原稿を描いていたものです・・・
〆切ぎりぎりのときは、空港へ向かう高速バスの中でさえ修正したりとかも・・・
わあ、もう四半世紀前のことになってしまいました!
ここに来て、長年の、もうひとつの夢であった絵本制作への
情熱がふつふつとわいてきておるところです。
子供のころから子供が好き。
絵を描くことが好き。
想像力たくましい。
都会より田舎が好き。
野鳥好き。
うさぎ飼ってます。
好きな言葉
棚からぼたもち
果報は寝て待て
生年月日
1962年冬のある日。
好きな食べ物
中途半端なベジタリアンなので、(多分ベジタリアンとは呼ばない)
お野菜と魚介類大好きです。
ドイツパン。
ヨーロッパ系のこゆ~~~いコーヒーに暖めた牛乳。
趣味
少し前まで、コスチュームジュエリー作りにどっぷりつかっていましたが、ここ2年はハンマー・ダルシマーという、珍しい打弦楽器に魂抜かれています。。。。。
昨年はテキトーに着られる服をテキトーにたくさん作りました。
子供の頃読んでました!
銀曜日のおとぎばなしの大ファンです!!
うさぎ月夜に星のふね、大好きでした!!!!
などといわれるたびに、(といっても、ファンの方のお声を直接聞く機会はこれまでほとんどなかったのですが、その少ない機会でも十分に察してあまりあるので・・)
とっても嬉しい反面、複雑な心境でした。
これは、作家と名のつく方々の大多数がそんな風に感じてらっしゃるのではないかと思いますが、
過去の作品ばかりほめてもらっても・・・・
今現在の私を認めてほしい、評価してほしいのに・・・
というものです。
時代も変わり、雑誌も変わり、最近作をお手にとって下さる方も
少なくなり、ましてや熱い少女雑誌の読者さんとは違って、
作品が面白かったと思っても、作者の名前までは知らない、というかたも
多いと聞く女性漫画誌なので、
反応があまり伝わってこないのも無理はありませんでしたが・・・
漫画家生活32年間の後半、目の前に与えられたお仕事に関しては、
ひとがどう評価するかはわからないけれど、
自分が感情移入して泣けるもの、
主人公たちと一緒に笑い、幸せな気持ちになれるもの、
とにかく自分が納得できるものを、一作一作大切に、丁寧に積み重ねてきたつもりです。
だけども、読者の方の初期作品に対する想いに対しては、
先述のような、もや~んとした気持ちをかかえたままでした。
そして現在、去年末の映画のコミカライズの作品を描き終え、
ストーリー漫画に一段落ついたな、という気持ちに落ち着いています。
エッセイ・コミックや、ショート、四コマ、広告、など、
まだ興味深い分野があるので、筆を折ったとはいいませんが、
少女・女性ストーリー漫画で私が表現したいことはもう描きつくしたなあ~という
心地よい燃えつき感というか、達成感。
そんな感じに落ち着いています。
それで、これまで漫画一筋だったけれども、まだ元気があるうちに(^-^;)
ほかのことにもいろいろチャレンジしてみようと。
引き出しにカギかけてしまってたものをひっぱりだして、
片っ端からやってみようと。
今それが楽しくて仕方なく、心はとても充実しています。
そしてそのひとつが、このホームページの開設なのですが、
漫画を描いている間は、正直一度もやりたいと思ったことはありませんでした。
めんどくさそうだし、そもそも、そんなパソコン相手のモロモロには(通販以外には)全く不案内なので難しそうだし・・・。
そんな、全く興味のなかった私の重い腰を、数人の友人たちがあげてくれました。
「むっちゃん、今日び、何するにもホームページなしには話にならんで~」
と、叱咤激励してくれたのが同期の高橋由佳利。(←といいつつ、自分のHPはまだない(^-^;)
そ、そうか、今日びそうなのか・・・
としぶしぶ作品歴くらいから手をつけ始めました。
でも、そこそこアップしたら終わっちゃって、なんか物足りないし、面白くない。
せっかくだから、漫画と関係ない趣味のコーナーとか作ってみようかなあ~
楽器とか~アクセサリーとか~そうそう、うちの普通の家庭とはちょっと違うかもしれないごはんとかも?
興味がある人だけそこ行って読んでくれればいいしね♪
・・・・と、気がついたとたん、あれもこれもとアイデアがあふれ出し、
そうか、自分のHPだからだれにことわることもなく、
やりたいことなんでも、好きにやっていいんだあ~♪♪♪
てなことになって、ひとたび目標や方向性が決まると猪突猛進、現在に至る、というわけです。
しかしこれには思いもかけぬおまけがついてきました。
読者の方からのメッセージを、ダイレクトに受けることができる!!
先にも書きましたが、もう20年くらい、お手紙で感想をいただくなんてこともなく、ただ黙々と作品を作り、提出してきただけでした。
それが、なんと、
私の作品に対する、あふれんばかりの想いに満ちたお便りが、いくつもいくつも
届くようになったのです。
びっくりでした。
面食らいました。
当時小学生で、自分の気持ちをうまく表現できなかった人たちが、大人になった今、自在に大人の言葉を使って伝えてきて下さるのです。
自分の人生に、私の作品がどれほど、どんな形でかかわり、さらには生き続けているか、またいまだに、どんなに大切に心の中に住まわせて下さっているか、
ほんとうに宝物のように大事に大事に思ってくださっている気持ちが
圧倒的なパワーで伝わってきて、
もうあちこちに書いてますが、感動して何度パソコンの前で泣いたことかわかりません。(わ、書いてるはしからまた涙でてきた(T-T)
私の作品に触発されて、海外に住まうことになったという方も何人もいらっしゃいました。
あらためて、誰かの人生にいくらかでも影響を与える可能性のある仕事だということを実感しました。(よい影響であったことを祈るのみ・・・)
先日の展示会では、何人かのファンの方たちに直接お会いする機会に恵まれましたが(これまで漫画家として表に出ることはほとんどなかったので、初めての経験でした)、
そのときにも、彼女、彼らの、あまりある憧れの視線の先にあるのが私でよいのか?!とうろたえるほど、熱い想いをぶつけていただきました。
これまで私の漫画など読んだことなかった年配の女性が、
展示会がきっかけで、直近のYOUでのシリーズだった「がんこちゃん」を読んでくださり、感動した!大ファンになった!と熱く語って下さいました。
そうこうしているうち、この数ヶ月間で、長いこと私の中にあったもや~んとした気持ち、
「過去の作品ばかり好きでしたといわれてる・・・」
「現在の私も見てほしいのにな・・・」
といういくばくかの負の感情がいつのまにか消し飛んでいることに気がつきました。
ひとつには、一段落ついた今だから、そして最近の作品までもが、「過去」のくくりにはいってしまったからこう思えるようになったのかもしれません。
だけども、
「初期のものも中期のものも後期のものも、みんな私が生み出した作品。
どれも大切、どこで切っても萩岩睦美。
ファンタジーもSFもシリアスもコメディもショートもサイコサスペンスもファミリーものも感動ものもギャグもみんな私。
どれでもいいじゃないか、なにかひとつでもだれかと気持ちを共有できたら、
私の表現したかったこと、伝えたかったことの一部でも受け止めて、感じとめていただけたら、 もうそれで十分!それで幸せ」
という、みなさんが感動して下さったということを直球で受け、逆にこちらが
とてつもなく感動させていただいたという経験なしには、この境地に達し得なかった気もするのです。
展示会の結びの文の繰り返しになりますが、
本当に私はよい時代に、よい仕事をたくさんさせていただいたな、
そして、よい読者の方に恵まれたな、と感謝の気持ちでいっぱいです。
(私の漫画を好きだと言って下さる方って、なんでこんなにいい人ばっかりなんだろうとたびたび思わされます)
あらためてお礼を言いたいです。
みなさん、ほんとにありがとう!!
いまだにこうやって、私の漫画のことを忘れずにHPにきてくださって、
長々としたこんな文章にも最後までお付き合い下さって・・・
この先、今蒔いてる種がどんな風に芽が出て、育っていくのかはわかりませんが、
これまで蓄積していたものを大放出し、出会いやご縁を大切にしながら、
そして新しい展開にわくわくしながら1歩1歩進んで行きたいと思います。
今後とも、よろしくお願いいたします!
なお、このHPは、これからもこんな感じで、というか、開き直った以上より一層
「昔とった杵柄」をバンバン前面に出し、「自分のふんどし」でバンバンすもうを取らせていただきたいと思っておりますので、お楽しみに!
は~~~~~~~書いた書いた!!=3
いっぺん、ちゃんと書きたいと思ってたのです。
でも長くなりそうだったので明日回しにしてましたが・・・
お疲れ様でした!
ありがとう。
萩岩 睦美 2011.6.15 記
追記*これを読まれた方から、早速いくつか、心のこもったあったかいメッセージをいただきました。ありがとうございます。
このページにはあえてコメント欄をつけませんでした。
私のひとりごとを聞いてもらえたら、それで完結、なので・・・
ただ、重ねて記しておきますが、
もや~んを持ち続けていたならば、これは書かずにいただろうということ。
それがスッキリ晴れたので、嬉しくて、わざわざ書かせていただきました
あらためて、皆さんが、感受性の特に強い小学生、中学生時代に
私の作品に出会い、心に深く刻みこみ、今もなお大事に暖め続けて下さっていることを、とてもとてもありがたく、そして誇りに思います。
6.16 記
そしてふたたび・・・
<少女・女性ストーリー漫画で私が表現したいことはもう描きつくしたなあ~という 心地よい燃えつき感というか、達成感。
そんな感じに落ち着いています。 >
そう思っていたわたしです。
なので、上に記してあるような、ストーリー漫画以外にやりたかったことの種まきを片っ端からやってみて、そしてその種からいくつもの芽が出てきたところです。
このままそれがうまく育っていってくれれば、ストーリー漫画からの卒業になるのかなあとぼんやり思ったりしつつ・・・
そこへこの夏、晴天の霹靂的に、このホームページの「お問い合わせ」を通して、「またストーリー漫画を描きませんか?」というオファーをいただいてしまいました。
正直かなり戸惑いました。
原作つきは描いていたものの、
オリジナルはもう2年半も、まったく描いていません。
いったいどんな作品が求められているのかもわかりません。
でもその編集さんが、
これまでどおりの萩岩さんでいいんですよ、と熱く語ってくださいました。
もう一度やってみようと心が動かされました。
何も奇抜なことはやりません。
わたしの作品ほぼすべてに通じるコンセプト、親子、家族を描くものです。
現在原稿を描いているところです。
8月23日発売の本に予告が載る前に、こちらでお知らせしておこうと思いました。
9月23日発売の Office YOU (創美社)に作品を掲載していただきます。
機会がありましたら読んでみて下さい。
2012. 8.20